12月31日(土) 大晦日のTV

 今晩、21:00からテレビ朝日で放映される「たけしのTVタックル番外編」の中で、私の撮影したスイフト・タットル彗星の画像が使用される予定です。2007年に人類が破滅するといった内容の娯楽番組で、いろいろある滅亡のシナリオの一つに「スイフト・タットル彗星が地球にぶつかる」というのがあるようです。番組についての詳しい内容はこちらからどうぞ
 話があってすぐ番組の趣旨を確認しました。「娯楽性があって当然だとは思いますが、視聴者の不安をあおるだけのような企画だと好ましくない」と連絡したところ、
>日本スペースガード協会の高橋正嗣様にもご協力戴き、
>スイフトタットル彗星の接近の可能性に関しての情報も集めております。
>ただ単に、トンデモ説を紹介するにとどまらず、その真相を討論によって
>探っていこうというのが番組の趣旨でもございます。
という返事をいただいたのでOKしました。
 どんな形でどのくらい使われるのか全然わからないのですが、お時間のある方は他の番組の合間にでもご覧ください。
 では、よいお年を。
1992S2(スイフト・タットル彗星)

12月29日(水) 昨夜の写真

 昨夜撮影したバラ星雲ですが、画像処理が大変でした。タカハシ製作所のε-160という鏡筒を使ったのですが、明るい空では周辺減光が目立ってしまいます。また、街明かりによるカブリもあります。今日の昼間、青空を撮影してフラット画像にしたのですが、これはカラーバランスがずいぶん偏っています。さらに、昨夜のカブリはRGBで同じ程度ではないので、普通にフラット補正をすると南側だけ緑色が強くなってしまうということが起きてきます。四苦八苦して何とか見られるものにしたのが右上の画像です。本当はもっと淡いところまで描写したいのですが、ムラを隠すためにコントラストの高い(きつい)画像になってしまいました。
 
 右下の画像はカノープスです。撮影中に「そろそろ南中時刻だな」と思って南の空の低いところに目をやると、割合簡単に見えました。遠征撮影を頻繁にしていた頃は、赤城山の南面でさんざん見ていましたが、自宅(ドーム)からは実は初めてです。急いで三脚の用意をして、ドーム前の小さなベランダから撮影しました。

 カノープスは全天で2番目に明るい恒星です。ただし、南の空低くにしか見えないので、意外に知られていません。中国ではこの星を見ると長生きできるとされていますが、昇ってきてもすぐ沈んでしまいますし、南に建物や山ががあるだけで隠されてしまうので、なかなか見つけにくいのは確かです。先ほど自宅のベランダから見てみましたが、今日は薄雲があって見つけられませんでした。
 カノープスについてはNikonの星空案内今月号でも紹介されていますので、興味のある方はこちらからどうぞ
D70(改)による自宅でのバラ星雲
自宅から見たカノープス

12月28日(火) 御用納め

 昨夜に続いて撮影です。今日はNikon D70(改)を新しいパソコンにつないで撮影してみました。Nikon Capture4ではカメラ側のシャッタースピードがバルブになっているとエラーメッセージが出てしまい、撮影ができません。しかし、山本さんのリモコンを併用すれば、撮影データはパソコンのハードディスクに自動的に保存されていきます。もちろん、パソコン無しでも大丈夫なのですが、今日は大きなモニターできちんとピントの確認をしたかったので、パソコンへの保存はそのついでと言ったところです。
 今晩は昨夜より透明度が落ちているようです。空一面が何となく白っぽい感じがするので、露出をのばすことはできそうにありません。かといって暗い空を求めて山間部まで出かけても、雪雲がかかっていそうです。街中では冷却CCDカメラが有利なのはわかっていますが、デジタル一眼の大きいCCDとカラー画像も魅力です。今日の出来映えを見て、今後の撮影機材を選択しようと思います。

12月27日(火) 久しぶりの撮影

 今年の冬は本当に寒いですね。冷却CCDがよく冷えそうです。
 ようやく忙しさから解放されつつあると思ったら、体調を崩してしまい撮影どころではありませんでした。どうにか治ってきたと思ったら今度は天気が安定しません。晴れていても冬型が強すぎて雲が飛んできてしまうなど、今月はなかなか成果が上げられません。
 今日になって、久しぶりに撮影を行いました。自宅から撮影した10/31のM4511/08のM31が思ったよりよく撮れていたので、今回はバラ星雲を狙ってみました。どちらも純正のフィルターをはずしたD70での撮影ですが、上の写真は取得データでのプリセットホワイトバランス、下は曇天用のホワイトバランスを使っています(どちらも何も手を加えていないjpg画像です)。RAWデータをソフトで現像すれば、設定は関係ないと思うのですが、液晶モニターに写った時のイメージは大きく異なりますね。
 肝心の出来映えですが、ものぐさをしてノータッチガイドにしていたら赤経方向にずれていたり、CCD上にゴミが付着していたり、ピントが甘かったり・・・。また、前述の2天体に比べ南中高度が低いので、街明かりの影響もカブリとして大きく出ています。何コマか撮影しましたが、周辺減光補正やコンポジットをしても使い物にはなりそうもありません。やはり、ある程度の空の下で、きちんと準備をして撮影しないとそれなりの作品にはできませんね。

                                 12/22  65000HIT 

12月17日(土) 群馬星の会例会

 学期末の忙しさも一段落しつつあります。ちょうど満月期だったので、安心して仕事に打ち込めました。
 さて、今日は第三土曜日。群馬星の会の例会がありました。ところが忘年会シーズンのためか、月が大きいにもかかわらず出足が鈍く、いつになく寂しい会になってしまいました。そんな中、山本さんにお願いしてあった「Nikon Cannon 両用天体撮影用リモコン」を受け取ることができました。夏にD70の中古を入手したために、追加注文をお願いしてあったのでした。今やこれ無しにはデジタル一眼レフでの撮影は考えられないほどの優れものです。今度はブラックタイプにしましたが、夜間では目立たなくて逆に扱いにくいかもしれませんね。
 その他、Sky&Telescope誌の購読や3/29の皆既日食などについての話題が出ましたが、いつもよりかなり早くお開きとなりました。

12月04日(日) 新しいパソコン

 12月になったというのに、私の住む地域ではまだ地上波のデジタル放送が開始されていません。そんなわけで、調子の悪いテレビの買い換えを先送りして、これまた調子の悪いノートパソコンを買い換えることにしました。今度はモバイルに適したものを、と思っていたのですが、コストパフォーマンスや在庫の有無などから結局はオールインワンタイプのものにしてしまいました。勤務先では個人のパソコンが供給されていないので、仕事と趣味の両用です。
 現在、居間と天体ドーム内にそれぞれデスクトップがあるのですが、観察会の講師や遠征撮影ではノートタイプが必須です。これで年末年始の新月期が楽しみになってきました。

12月03日(土) 小惑星Hyakkai 続報

 12/01はガイド用望遠鏡の焦点距離を変え、オートガイダーの設定も調整してみました。その結果、大きなエラーはなくなったのですが、精度が落ちてしまい星像が少し大きめになってしまいました。モーターのトルク不足、大き目のバックラッシュ、ガイド望遠鏡の焦点距離不足、鏡筒のたわみ、バランス調整の甘さ。まだまだいろいろな原因が考えられます。
 肝心の画像は透明度があまりよくなかったこともあってパッとしませんでした。3分露出を続けて行い、それを全部合成して小惑星が星の間を移動していく様子をとらえたかったのですが、うまくいきませんでした。比較的まともな4コマを選んで合成したものが右の画像です。
 今日は12月の第1土曜日。恒例になっている大学時代の集まりがあります。期末事務処理もたくさんあるし、月も大きくなってくるので、今後は撮影する機会もなさそうです。今度この星と会うのは、4年後になってしまいそうです。 
12/01のHyakkai

12月01日(木) 小惑星Hyakkai

 今週初め、Outolookの予定表を見ると「小惑星Hyakkai、撮影の好機」というメモが目に入ってきました。私の名前をつけていただいた小惑星8516が15.9等まで明るくなるのです。幸い月明かりもありません。早速撮影に挑戦してみました。
 まずは11月29日。ステラナビゲーター7で位置を確認し、スカイセンサー2000PCに軌道要素を入力します。望遠鏡に冷却CCDを取り付け、撮影開始。しかし、モニターに映し出された星々のどれがお目当ての星なのか良くわかりません。それに約16等級の星がどんな具合に写るのかも確かめたことがありません。
 そこでとりあえず撮影を行い、あとでステラナビゲーターのシミュレーションと比べてみることにしました。すると、思ったよりもしっかり写っていました。少し時間をあけて撮影した画像を2枚重ねてみると、移動の様子も良くわかります。
 
 翌30日。この日もよく晴れていました。前日は風が強く、時折雲も飛んでいたので、よりよい画像を得ようと再度挑戦することにしました。しかし、オートガイドがあまりうまく行きません。赤経方向のエラーが見られるのです。赤道儀の調整不足なのか、オートガイドの設定が良くないのか、すぐには判断できません。まぁ、何コマも撮っておけば使える画像がいくつかあるかな、と思って20コマほど撮影しておきました。 
 
 そして今日。昼間、仕事で川原の道を走ったので疲れが残っています。おまけに先週末ひいた風邪がなかなか良くなりません。透明度もあまりよくないので今晩こそはゆっくり休もうと思っていました。しかし、この星が次に16等級前半まで明るくなるのは2009年のことです。撮影チャンスはあまりありません。結局、服をたくさん着こんで撮影することにしました。さて、今晩はうまく撮れているでしょうか。
 
11/29の小惑星Hyakkai
11/30のHyakkai
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