このページでは,私の本棚の中から個人的な趣味・傾向にもとづく天文関係のおすすめ図書を紹介しています。(2010.03.14最終更新)

 分野別おすすめ天文図書

| 星座 天体写真 星雲・星団&星図 写真集 南天 天文学史 流星 彗星 冷却CCD 天文学 | エッセイ・その他 |

◎星座(私は藤井 旭さんに影響を受けた世代。野尻抱影さんの著作はあまり持っていません。)

  1. 星座図鑑(藤井 旭,河出書房新社,1977年&1999年)
    毎月の星空がていねいに解説されています。全天の図はずいぶん暗い星まで載っていて,「とかげ座」などを探すときに役立ちました。現在はビジュアル版となり,図版が多くずいぶんカラフルになりましたが,個人的には以前の白黒版の方が使いやすい気がします。
  1. 透視版 星座アルバム(藤井 旭,誠文堂新光社,1972年)
    現在では「新〜」となり,春夏編と秋冬編の2冊になって刊行されています。透明なフィルムを重ねるアイディアはすばらしい!
  1. 星空の探訪(山田 卓,地人書館)
    図書館でよく借りました。星の探し方や二重星,星雲・星団まで,肉眼や小口径望遠鏡で楽しめる天体をわかりやすく紹介しています。現在も新訂版となり,入手可能です。

  2. 星座博物館 春・夏・秋・冬(山田 卓,地人書館,1982年)
    独特のイラストとユーモアあふれる視点で,四季の星座の歴史から伝説,見どころを楽しく紹介しています。  
                               
  3. 星がとびだす星座写真(伊中 明,技術評論社,2003年)
    コンピュータを駆使して作成した世界初の3D星座写真集です。ステレオ写真が月刊天文などに掲載されるのをいつも心待ちにしていたので、早速、購入してみました。最近は交差法が得意な私には平行法しか掲載されていないのがちょっと残念でしたが、それでも十分楽しめます。3Dスコープ付き。                                                     



◎天体写真

  1. 天体写真の写し方(天文ガイド編集部編,誠文堂新光社,2000年)
    屈折望遠鏡を使用して星雲・星団を撮影するためのテクニックを特集しています。オートガイダーの設定など上級者向きの内容を詳しく解説しています。
  1. 新訂天体写真マニュアル(月刊天文編集部編,地人書館,1992年)
    1989年に発行された書籍の新訂版。カメラや望遠鏡名が具体的に載っているので,実践的です。内容は初心者より天文マニア向けです。
  1. 天体写真テクニック(天文ガイド編,誠文堂新光社,1987年)
    2.より少し前に発行されました。レベル的には同程度の内容です。
  1. その他(天文雑誌)
    月刊天文の記事では,天文現象をとらえるとき,構図や露出間隔の参考になる記事が多く載るのでよく利用していました(現在は休刊中なのが残念)。スカイウォッチャーの解説記事は写真が多くて,初心者の方にはお勧めでした。現在は星ナビになってパワーアップし、デジタル現像についての解説が詳しくなっています。天文ガイドは読書の天体写真のレベルが高すぎですね。デジタルカメラが普及したおかげで、天体写真のしきいが低くなってくれればいいのですが・・・。

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◎星雲・星団&星図

  1. 見ておもしろい星雲星団案内(大野裕明,誠文堂新光社,1979年)
    その名の通り,眼視で楽しめる星雲・星団について,10〜30cmの口径別による見え方を紹介しています。発売前日に「星空の招待'79」で買い,サインをいただきました。
  1. スカイアトラスフィールド版(Eric Karkoschka,白尾元理訳,村山定男監訳,丸善,1991年)
    ドイツの方の著作なので,今までにない視点で星雲・星団が選ばれていて新鮮でした。もうちょっと大きい図版で開きやすかったら最高です。私は拡大コピーして使っています。
  1. ビジュアルガイド メシエ天体アルバム(アストロアーツ編,株式式会社アスキー,2000年)
    ブックには視野角7°で統一されたシュミットカメラによる写真と,付近の星図が掲載されています。また,CD-ROMにはメシエ天体の種類や特徴,観望ガイド,デジタル星図などが収められているなど,盛りだくさんの内容です。
  1. エリア別ガイドマップ星雲星団ウォッチング(浅田英夫,地人書館,1996年)
    3パターンのガイド星図(広視界の見出し星図,視野45度のファインディングチャート,直径7度の詳細星図)が便利。探し方・見え方の解説も簡潔で分かりやすくなっています。

  2. 星雲・星団ガイドマップ(西条善弘,誠文堂新光社,1999年)
    天文ソフトTHE SKY(天文ガイド版)から出力された星図がメイン。拡大星図は12.5等星まで載っており,他にはない詳しさです。個人的にはColumnがおもしろかったです。
  3. Sky & Telescope's Pocket Sky Atlas(Roger W. Sinnott,Sky Publishing)
    ポケットサイズ(23cm×16.5cm)のとても使いやすく、きれいな星図です。表示範囲が絶妙で、星座から星雲や星団をたどる場合、とてもさがしやすいと感じました。

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◎写真集

  1. THE DEEP SKY(沼沢茂美,誠文堂新光社,1993年)
    セレストロン社のF1.5シュミットカメラと三鷹光器のGN-170赤道儀による見事な写真集。私も架台だけは同じなんだけどなあ。

  2. パロマー天体写真集(地人書館,1974年)
    私が買ったときは,上下2冊(わが銀河系&100億光年の彼方)でしたが,「天文と気象 創刊40周年記念」だったのですね。その後一冊になり,表紙もしっかりしたものになりました。

  3. 星雲星団フォトアルバム(及川聖彦,地人書館,2000年)
    F1.5というとても明るいシュミットカメラでとらえた星雲・星団集。印刷が思ったよりもきれいではない印象を受けました。

  4. 星の旅(片平 孝,朝日新聞社,1990年)
    PENTAX67による固定撮影でとらえられた星の動き。星景写真が好きな人にはお勧め。

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◎南天

  1. 南十字の星空(山田卓,磯貝文利,磯貝達司,地人書館,1984年)
    オーストラリアに行くことを決めた直後に発売されました。初版では第2章と3章のタイトルが入れ替わっていましたが,今はどうなんでしょうか。

  2. 南十字星を求めて(桑田直宏,矢崎正晴,豊原法彦,藤塚晴夫 ,誠文堂新光社,1981年)
    大学生3人組のニュージーランド星見旅行日記。3人のやりとりがリアルで楽しい。後半は藤塚さんによる「南太平洋旅行案内」が載っています。現在紛失中なので,久しぶりに市立図書館で借りてきました。私も南半球に行き,その後新婚旅行でニュージーランドへ行ったので,大学時代に読んだときよりも現実感を持ちながら読み返すことができました。

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◎天文学史

  1. おはなし天文学1〜4巻(斉田 博,地人書館,1973年〜&2000年)
    天文と気象(今は月刊天文)に連載されていたお話。天文学上の発見についてのエピソードがわかりやすく紹介されています。小中学生の時いつも心待ちにしており,単行本化されてすぐ購入しました。第4巻を紛失してしまいましたが,最近になって再発行されたのでとてもうれしいです。

  2. 星を近づけた人々(上)(下)(斉田 博,地人書館,1984年)
    こちらも「おはなし天文学」をまとめたもの。1976年以降,上記4巻に未収録の中から恒星の探求に関するものを採り上げています。

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◎流星

  1. 流星T,U(アストラルシリーズ,斉藤馨児,長沢工,恒星社厚生閣,1984年)
    大学時代,専門的な内容が嬉しくて,背伸びをして買いました。ポインティング・ロバートソン効果とか,懐かしいですね。

  2. 流星と流星群(長沢 工,地人書館,1997年)
    最近の著作です。著者自身による研究の歴史を織り交ぜながら流星&流星群に関する科学的なアプローチを紹介しています。

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◎彗星

  1. 彗星(アストラルシリーズ,中村士,山本哲生,恒星社厚生閣,1984年)
    彗星の物理と力学の両方を解説した専門書。これも背伸びでした。

  2. 彗星の木星衝突を追って(渡部潤一,誠文堂新光社,1995年)
  3. ヘール・ボップ彗星がやってくる(渡部潤一,誠文堂新光社,1997年)
    2.3ともに精力的に活動している国立天文台広報普及室の渡部さんの著作。研究の様子がドキュメンタリータッチで描かれており,感動と興奮が伝わってきます。

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◎冷却CCD

  1. 天文アマチュアのための冷却CCD入門(福島英雄,文堂新光社,1996年)
    日本で唯一,単行本化されているCCDの解説本。コンピュータやCCDの性能はどんどんよくなっていますが,基本的な内容はこの本一冊あれば十分。

  2. Digital Eye(岡野邦彦,地人書館,1998年)
    写真集ともいえますが,画像処理のテクニックなども公開されており,実際の手順がよくわかります。
  1. 冷却CCDカメラによる天体撮影テクニック(岡野邦彦,誠文堂新光社,2002年)
    CCDによる天体撮影の初歩からNBR(ノンブルーミング)合成までやさしく,くわしく説明されています。普遍的な理論と具体的な実践は,CCDユーザーにとってはとても有益なものだと思います。インタラクティブアストロノミーに連載されていた内容もまとめられています。
  2. 天体写真を撮るための冷却CCDカメラテクニック講座(岡野邦彦,誠文堂新光社,2009年)
    冷却CCDの基礎から、機材の選び方、画像処理まで、前作よりもさらに具体的な解説が満載。

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◎天文学

  1. 奇妙な42の星たち(岡崎 彰,誠文堂新光社)
    われらが岡崎先生の著作。恒星について観測で得られた事実と予想モデルとの関連がわかりやすく解説されています。扱っている星の多くは変光星・連星ですが,その振る舞いは知れば知るほど,興味深いものです。

  2. 図説 新天体カタログ 銀河系内編(渡部潤一,立風書房,1994年)
    銀河系内の多様な天体を分類し,星や星雲,星団をわかりやすく解説しています。写真やモデル図などもたくさんあり,内容理解に役立ちます。「銀河系外編を早く出してください」とお願いしたら,「ハッブルなどの成果がすさまじく,執筆が追いつかない」とおっしゃっていました。

  3. はじめての天文学(半田利弘,誠文堂新光社,2000年)
    現在の天文学研究の状況を研究の現場にいる立場から紹介しています。学術論文や研究計画をかみくだいて扱っているほか,欄外の用語解説などもたくさんありとても親切。せっかく掲載論文から多くのきれいな図表を載せているのですから,もっと大きい版で見たかったです。

  4. 現代天文学講座(恒星社厚生閣)
    全15巻+別第からなるシリーズもの。特に第6巻「恒星の世界」は,大学院のゼミでも使用しました。ちょっと古いので,今では入手困難な巻もあります。

  5. 天体物理学入門(吉岡一男,放送大学)
    恒星のさまざまな性質についてまとめた放送大学用の教科書です。数式があり,内容もちょっと難しいかな。

  6. 理科年表読本 星・物語 100億光年のかなたから(岡崎彰・吉岡一男共訳,丸善株式会社)
    イギリスの天文学者,パトリック・ムーアの著したAstronomers's Starsを訳したものです。個性豊かな十数個の恒星をとり上げ,それらがどんな星なのか,それはどうやってわかったのかなどを,いくつかのエピソードを織り交ぜながら楽しく紹介しています。

  7. アマチュアのための太陽系天文学(渡部潤一監修,シュプリンガー・フェアラーク東京,1995年)
    ただ天体写真を撮ることから,一歩踏み込もうとしたときにちょうど出版された本。観測から研究発表までのノウハウを詳しく紹介しています。

  8. 「学びなおしの天文学」基礎編・応用編(松森靖夫,恒星社厚生閣,2007年)
    課題に対して自分の考えを書き込む「チャレンジ」と簡単な観測や実験を紹介する「クイックラボ」に挑戦しながら退屈せずに理解を深められる。」という紹介がありましたが、その通りの内容で、指導する立場からも大変役に立ちます。私が特に気に入ったのが、理解を助けるイラストの数々です。観察者の視点に立ち、空間を捉えやすく工夫されていると思いました。今回は図書館から借りてきましたが、購入を検討中です。

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◎エッセイその他

  1. 星の旅(藤井 旭,河出書房新社,1976年&1986年)
    月刊天文ガイドの連載をまとめたもの。海外に行って星を見ることや皆既日食を見るという夢は,この本によって刷り込まれました。ハードカバーを持っているのに,「星空への招待'87」で文庫になっているのを見かけ,思わずまた買ってしまいました。

  2. 星空日記(藤井 旭,河出書房新社,1984年)
    この本は新聞に連載していたものをまとめたものだけあって,優しい語り口調で宇宙の謎を楽しく解説しています。

  3. 星のない夜に楽しむ本(斉田 博・天文ガイド編,誠文堂新光社,1981年)
    斉田 博さんという方は天才です。おはなし天文学を著したかと思えば,「天文の計算教室」という分野にも明るいし,こんなユニークで楽しい本も出されるし。なぞなぞやクロスワードパズルなど,天文クイズがいっぱいの本です。

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 思い出の天文書

 今では入手困難になってしまった物を中心にとりあげてみました。

  1. ガイドブックシリーズ(誠文堂新光社)
    天体写真の写し方(藤井 旭,1970年)
    星雲星団ガイドブック(藤井 旭,1971年)
    星座ガイドブック 春・夏編&秋冬編(藤井 旭,誠文堂新光社,1974年&75年)
    流星観測ガイドブック(日本流星研究会編,1974年)
    月面ガイドブック(高橋 実,1974年)
    彗星ガイドブック(関 勉,1976年)
    小・中学生から高校生まで,何度このシリーズを開いたことか。トライXに手動ガイドで撮影された写真が懐かしいです。惑星ガイドブックも出たのですが,買いそびれてしまいました。

  2. 天体写真NOW No.1〜4(誠文堂新光社,1978年〜81年)
    コダック103aE+R64フィルターによる散光星雲の写真やTP2415の水素増感方など,当時の最新テクニックが紹介されていました。今では,入手困難でしょうが,私の住む場所では市立図書館においてありました。

  3. 星空の四季(藤井 旭,誠文堂新光社,1973年)
    小学生の頃,お年玉で買った宝物でした。飽きずに何度も眺めていました。M51が大好きなのは,この本の表紙に載っていたからかもしれません。藤井旭さんの著作はこのほかにも「〜の招待」シリーズなど,紹介しきれないほどありますが,私にとってはその原点になった本です。

  4. 新星座絵図(藤井 旭,河出書房新社?)
    藤井さん独特のタッチによる星座絵と天文ライフのエッセイ集。星のよく見える高原に仲間とともに観測所を作る,そんな夢を持ったのはこの本がきっかけです。大学時代,下宿する際に紛失。どこかで入手できないでしょうか。

  5. 星になったチロシリーズ(藤井 旭,ポプラ社)
    小学校高学年の課題図書にもなったので,昭和50年生まれくらいの人なら知っている人が多いかもしれません。1977年の星空への招待で写したチロの写真を藤井さんに差し上げたところ,このシリーズの中で使っていただきました
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