2度目のオーストラリア
2006.12.24〜31

 はじめに

 南十字にあこがれ、小さな望遠鏡を持って1ヶ月間オーストラリアを一人で旅したのは1985年3月。いつかまた訪れたいと思っていましたが、やっとその機会がめぐってきました。今回は4人での家族旅行。旅に対する思いもそれぞれ違っています。いわゆる観光名所も見たい、海にも行きたい、星も見たい。希望はいろいろありますが、日程的にも予算的にも限界があります。しかし、子どもの成長を考えると家族での海外旅行はこの後しばらく実現しそうもありません。そんなわけで、少し無理をして8泊9日の大型旅行になりました。

 日程

 以下が今回の日程(予定)と変更点です

日 程 予 定 変 更
12/23(土)
12/24(日)
12/25(月)
12/26(火)
       

12/27(水)

12/28(木)
       
12/29(金)
12/30(土)
       
12/31(日)
 20:00 成田発
 シドニー観光
 ブルーマウンテン観光
 エアーズロックへ移動
  マウントオルガ散策とエアーズロックサンセットツアー 
  夜はホテル前で星空を楽しむ
 早朝エアーズロック登山と周辺の観光
 仮眠後、レンタカーで移動して星空撮影
 午前中睡眠。
 午後、ケアンズへ移動
 グリーン島へ
 午前:キュランダ観光
 午後〜夜:熱帯雨林と動物探検ツアー
 帰国
 到着便が遅れ、21:20発





 強風のため登山禁止
 展望台で写真撮影
 徹夜明けでエアーズロック登山再挑戦 

 

 機材

 自分の覚え書きとして、1985年と今回(2006年)の機材を比較してみました。

  1985年3月 2006年12月
カメラボディ   Nikon FE2
 Nikon FE2(新井寿氏から借用)
 Nikon D80
 Nikon D70(光映舎・改)
 Nikon FE2
レンズ  Ai MF Nikkor 24mm F2.8
 Ai MF Nikkor 35mm F2
 Ai MF Nikkor 50mm F1.4
 Ai MF Nikkor 135mm F2.8
 AF-S DX Zoom Nikkor ED 18〜70mm F3.5〜4.5G 
 Ai AF Zoom Nikkor ED 80〜200mm F2.8D

 Ai MF Nikkor 24mm F2.8
 Ai MF Nikkor 35mm F2
 SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE
赤道儀  高橋製作所 スカイキャンサー(山口昇氏から借用)   高橋製作所 P-2型
三脚  アストロ製三脚(丸山氏から借用)  P-2型純正三脚
 スリック三脚

 FE2は長時間撮影用&予備として持って行きましたが、お気に入りのフィルムを入手するのが大変でした。
 デジタルカメラで撮った画像はNikonのCOOLWALKERという30GBのフォトストレージに保存することとし、パソコンは持って行きませんでした。
 4人いるため、飛行機への預け荷物、持ち込み荷物ともに重量制限はクリア。しかし、エアーズロックからケアンズに向かうときは手荷物を3回も調べられました。中にはデジタルカメラ用の山本式タイマーやモータードライブなど。「これを見逃したら係員の怠慢よね。」とは妻の弁です。

 エアーズロック周辺の状況について

 エアーズロック周辺が先住民であるアボリジニの方々に正式に返還されたのが1985年。その際にウルル・カタジュタ国立公園に指定されたそうです。今回のガイドさんに詳しく聞いてみたら、10月のことだったと言っていました。私が以前訪れた直後です。その後、1987年には世界遺産にも登録されました。
 2度の渡豪の間に環境が大きく変わっていたので、こちらも覚え書きとして、星見に関することを中心にまとめてみました。

  1985年3月 2006年12月
事前の情報 ユララリゾートができたばかり(行くまで知らなかった)で
光害の程度も分からず。
インターネットで撮影場所を検討。
宿泊 Ayers Rock Lodge(7A$)
このYHのようなロッジはもうありませんでした。
(代わりにキャンプ場が広がっていました)
今回は Desert Gardens Hotel に宿泊
撮影地 lookout(固有名わからず)
sunset view point
ホテル前
Urulu lookout
光害 Lodge近くのlookoutからは、
リゾートの明かりがじゃま(北東〜北〜西)
以前と大して変わらず。
24:30までリゾート内をシャトルバスが運行。
地名 エアーズロック、マウントオルガ Uluru(ウルル)、kata tjuta(カタ ジュタ)の表記の方が多い
登山 強風の中、ツアーで参加 気象条件などによって登山禁止になることも
また、アボリジニの聖地のため、看板には
「登らないでください」という表記もありました。
観光ポイント sun set view point
オルガ渓谷
sunset view area (BusとCarで別の駐車場)
風の谷(※)散策ツアー
その他   国立公園内は夜間立ち入り禁止

 一番の痛手は、12/27早朝のツアー(午前4時半ホテルロビーに集合)で聞いた話。
日の出の時に刻々と色を変えるエアーズロックを眺め、その後登山に挑戦するツアーでしたが、国立公園入口のゲートが5時に開くため、数分間待たされました。
「5時に開くということは何時に閉まるのか」と思い、ガイドさんに聞くと
「日の入り後、しばらくして閉まります。」との返事。
「では、その間公園内にとどまり、夜を過ごすことはできるのか。」
「それはできない。そんなことをしたら勝手に登山をしてしまう人がいるかもしれないし、山火事の危険性もある。とんでもない額の罰金を受ける。」

サンセットビューエリアは国立公園内にあります。ということは、レンタカーを借りてユララリゾートを離れ、エアーズロックから昇る南十字やさそり座を撮影するという、一番の目的が果たせません。22年前は入れたのに・・・。今回は上弦の月があるからこそ、景色と星空が一緒に写せると思っていたのに・・・。
これでは何のために国際運転免許証を申請したのかわかりません。ステラナビゲーターを使って何度もシミュレートしてきたのに・・・。
でも、まあ仕方がないですね。すべてこちらの勝手な願望です。代わりの場所を探すことにしましたが、公園のゲート近くには対して良い場所はありませんでした。結局、出発前に日本で目を付けておいたリゾート内のUluru展望台で撮影することにしました。
レンタカーをどうするかは迷いましたが、結局予定通り借りることにしました。展望台の昇り口まで望遠鏡を運ぶのに使うだけでなく、27日のサンセットを見に行ったり、翌日はエアーズロック登山にツアーではなく個人で挑戦したりするなど、移動距離は短かったものの、いろいろ活用することができました。

Uluru lookoutへの登り道 赤丸の展望台が今回の撮影地


 2番目の痛手は27日早朝に登山ができなかったこと。これについては、気象条件などによっては禁止になると分かっていたのですが、二日続けて早朝からの活動を余儀なくされ、2泊3日の滞在中、合計5時間ほどしか睡眠が取れませんでした。特に28日の登山時は久し振りの完全な徹夜明け。息が苦しく、途中で何度も休む羽目になりました。

「強風のため、登山禁止」の看板 いろいろな国の言語で注意事項が・・・。
看板に書かれていた注意事項の一部



 夏のこの時期は夜が短く、おまけに月明かりもあったので、2晩で撮影できた天体写真はそう多くはありません。傑作もありませんが、画像処理が進んだら徐々にアップしていきたいと思います。

トップページ 海外の星空 アルバム(観光編) アルバム(星空編) blogの記事