2006年3月30日(木) 細い月(月齢1.0)

 家族旅行の帰り道。冷たい風がとても強く吹いています。都内では真っ黒な雲が高層ビルに触れるくらいに垂れ下がっていました。しかし東北道に入る頃には晴れ間が広がってきました。そして、高速を降り国道50号線を西に向かう途中、今日はとても細い月を見るチャンスの日だったことを思い出しました。天文雑誌かWebでそんな情報を見た覚えがあったのです。運転しながら地平線付近をよ〜く見つめると、あった、ありました。薄明の空にとても細い月が見えました。月齢は1.0。0.0の時が日食だったのかぁ、などと考えてしまいました。
 走行中の車内から妻に撮ってもらったのが右の写真です。買ったばかりのHDR-HC3で動画撮影したものから、メモリースティックに静止画として取り込みました。この場合、約120万画素(1440×810)になるそうです。それを480×360にトリミングしました。
 思ったよりも高い位置にあったので、望遠鏡を持ってきていればきちんとした撮影もできそうでした。細い月が見られてうれしかった反面、同じ機材で撮影して
いれば月の満ち欠けを追ったページもさらに充実したのに、とちょっぴり複雑な思いがしました。
月齢1.0
月齢1.0の月

03月29日(水) 皆既日食

 今日はアフリカ大陸北部から西アジア・中央アジアにかけて皆既日食が見られます。ぜひ出かけて、この目で見たかったのですが、年度末の忙しい時期ですし、遠すぎます。今回はあきらめることにしました(右の写真は1999年8月11日、ルーマニアで撮影した皆既日食の様子です)。
 代わりにというわけではないのですが、家族で房総方面に旅行に出かけました。鴨川シーワールドでは夜の水族館見学ツアーにも参加しました。眠りについたペンギンやシャチを見学し、最後のトドのところに来たときです。次男が「流れ星!流れ星!」と大騒ぎをしています。ペルセ群などは何度か見ているのにどうしてこんなに騒ぐのか不思議に思いました。詳しく聞いてみると「すごく明るくて、赤くて、ゆっくり落ちていった!」と興奮状態です。

 翌日、携帯で天気予報を見ようとしたときに、次男が見た物が火球だったと知りました。日本流星研究会のWebによると、出現時刻は20:24頃。まさしく同時刻でした。
1999年8月11日ルーマニア
1999年8月11日の日食
3/26 71000HIT 

03月19日(日) SONY HDR-HC3

 調子の悪かったデジタルビデオカメラ(DCR-TRV900)に見切りをつけ、ハイビジョンのHC3を購入しました。群馬星の会ではKさんがHC1を所有しており、私もその画像の美しさにひかれていました。今回、HC1にするかHC3にするかかなり迷ったのですが、家人の「小さい方がいい」という声も無視できませんでした。
 HC3はマニュアル機能が少なく、シャッタースピードが固定できないようです。そのため、惑星の撮影に使えるかどうか大きな不安が残ります。フィルター径も今までの機種と異なるため、アクセサリー類も使えません。ステップアップリングなどを探してぜひ天体に使えるか試してみたいと思います。


 先日の表彰式のページをやっとアップしました。こちらからどうぞ
TRV900とHC3の大きさ比較
TRV900とHC3の大きさ比較

03月18日(土) 固定撮影

 昨夜は月齢17.5。満月過ぎの大きな月が20時には昇ってきてしまいます。晴れていても自宅での撮影はできないと思い、かねてから狙っていた撮影ポイントの下見に行って来ました。
 場所は自宅から25kmあまりの林道。しばらくは視界が開けてきませんが、峠付近になってやっと赤城山が見えるポイントがありました。ここにオリオン座が沈む様子を撮影したいのですが、今日は月明かりが強すぎます。テスト撮影を行っているうちに雲も出てきてしまい、右の写真を撮るのが精一杯でした。条件の良いときにペンタ67で撮影したいと思います。
オリオン座と赤城山

03月15日(水) 3/5の土星

 3/5は明け方に彗星、夜はデジアイピースによる月と土星、その後、デジタルビデオカメラで土星の撮影を行いました。彗星の方は急いで処理をしたのですが、土星はそのまま。先日、やっとRegistaxで見られる画像にすることができました。機材はいつもの25cmF6反射にデジアイピースではなく、最近調子の悪いSonyのTRV-900です。土星のページはこちらからどうぞ。
 そういえば、木星に新しい赤斑が出現しているそうですね。詳細はこちら

 ここのところ、続けて相互リンクの依頼をいただきました。どのサイトも生活を豊かにしてくれる情報が満載です。こちらからどうぞ
2006/3/5の土星

03月11日(土) 群馬会館 写真コンテスト

 今日は群馬県・群馬県教育委員会が主催する「群馬会館開館75年記念事業 写真コンテスト「都市の星空」の表彰式に行って来ました。 とっても忙しい時期なので、今朝のポイマンスキー彗星はあきらめざるを得ませんでした。
 このコンテストについての情報は、群馬星の会のMLで知りました。地元群馬でのコンテストなのでおつきあいと思って応募したのですが、うれしいことに県教育長賞に選んでいただきました。

 表彰式後は県立ぐんま天文台の古在由秀台長による記念講演会「宇宙のなかの生命」がありました。また、記念観察会も今日、明日と催される予定です。くわしくは、
http://www.pref.gunma.jp/hpm/kanzaika/00068.html

 表彰式などの様子については後日アップできればと思っています。 
群馬会館

03月09日(木) 70000HIT

 3/5は夜になってもよく晴れていたので、群馬星の会の顧問である石原先生にお借りした機材を試してみました。ケンコーのデジアイピースプロという物です。これは望遠鏡の接眼部に装着するUSB接続のカメラですが、以前のデジアイピースに比べ、Proは最低照度が50luxから3luxへとアップしています。
 早速、望遠鏡に取り付けて月へ向けたのですが、欠け際だと明暗差が強すぎてうまく撮れません。そこで、太陽の当たっている部分のみが写るようにしてみました。望遠鏡は高橋製作所のFSQ-106に1.6倍のエクステンダーを使いましたが、月が明るすぎてしまうので手元にあったミードの2倍バーローレンズも使用しました。動画はこちらからどうぞ(約1.8Mb mpeg2)。
 次に25cm反射に付け替えて土星をねらってみました。F6のままだと焦点距離が足りず、とても小さい画像になってしまうのでコレクターをつけてF8で撮影しました。しかし、これでは今度は感度不足のようです。ゲインをあげて撮影しましたが、シャッタースピードがかなり遅くなっているようで、デジタルビデオカメラの方が良さそうでした。
デジアイピース プロ

03月05日(日) ポイマンスキー彗星 

 予定通り2時半起床。今のところ快晴です。
 今日向かうのは、ヘール・ボップ彗星しし座流星群の時に通い詰めた桐生の山奥。最近は行っていませんが、崖崩れの情報は聞かないし、路面凍結も大丈夫そうです。

 いつものポイントに着き、車から降りると、なんといつの間にか空一面の雲。おまけに道路脇の木々がしっかり成長しており、視界も悪くなっています。この先はトンネルになっていて、北極星が見え、かつ東側の視界が開けている場所はありません。「天気予報通りだったか・・。」と思いながらUターンし、仕方なく帰路につきました。
 人家のあるあたりまで降りてくると、またいつの間にか星が見えています。一瞬迷いましたが、「迷ったら行く」をモットーにしていた頃を思い出し、再びUターン。現地に着くと視界も思ったほど悪くなく、夏の大三角形が見え始めています。急いで機材を組み立てました。

 今日は昨日に比べ空の条件が良いこと、RGB撮影をする時間がないことから、冷却CCDではなく、デジタルカメラで撮影しました。極軸合わせは極軸望遠鏡のみ。ガイド鏡は使わずノータッチ撮影。ピントもロンキースクリーンのみというお手軽撮影でしたが、なんとか尾の様子も写し出すことができました。しかし、明け方の薄明中、低高度での撮影だったので、望遠鏡の周辺減光がもろに出てしまいました。右の写真はトリミングを行い、いろいろな補正をしていますが、まだムラが処理し切れていません。

 夜はなかなかの好シーイング。月がきれいでした。これについてはまた後日。
晴れ間を待つ
晴れてきました
3/5のポイマンスキー彗星
3/5のポイマンスキー彗星

03月04日(土) ポイマンスキー彗星  

 朝3時過ぎから遠征用の機材を車に積み込み、自宅近くの高台に行きました。さすがに街の灯りが気になります。少しでも検出能力の高い機材を使おうと考え、冷却CCDで撮影することにしました。
 彗星の予報光度は3月初めに7等級とされていましたが、その後、5等級まで明るくなるのではないかと修正されました。これなら十分写せそうです。ただし、市街地からの撮影なので余分な労力はさけ、望遠鏡の目盛り環を使って導入してしまいました。
 タカハシのε-160にビットランのBJ-41Lという使い慣れた機材ですが、60秒露出で尾の構造もすぐ確認できました。
右の画像は60秒露出の画像を10枚重ねたものです。その間に彗星が移動していますが、彗星を基準にして合成してあるため、バックの恒星が線状になっています。

 帰宅したのは6時過ぎ。すでに子供たちは起きていました。午後に車を使う予定があったので機材をおろし、7時過ぎに床につきました。
 起きたのは11時過ぎ。今日は家族&長男の友達と映画(子供:今日封切りのドラえもん 大人:THE 有頂天ホテル)を見に行く予定だったのです。しかし、私は年度末の仕事がたまっています。映画は妻に任せ、一人留守番をしながら仕事を進めました。

 そして夜。明日の朝に備えて22時過ぎにベッドに入りました。明日はもう少し条件の良いところで撮りたいものです。しかし、ピンポイントの天気予報は明け方5時から9時まで曇りマーク。さて、どうなるでしょう。

 
3/4のポイマンスキー彗星
3/4のポイマンスキー彗星
撮影の様子
撮影風景

2006年03月03日(金) 久しぶりの晴天

 帰宅時には月がぼんやりと見える空。年度末の忙しい時期なので、かえってほっとしてしまいます。しばらくは野球のWBC初戦を見ていました。大量リードで安心し、ふと外を見てみるとなかなか良い空になっているようです。「そうだ。NGC2903を撮影した2/28の時の設定がそのまま残っているはずだから、そのRGB画像だけでも撮影しておこう。」と考え、ドームに行きました。
 空は3月らしく、あまりすっきりしていません。これでは明け方のポイマンスキー彗星も期待できそうにありません。とりあえず、NGC2903のRGB画像を撮ってみると、ガイドの調子がなかなか良いようです。以前L画像しか撮影していなかったM98のRGBもついでに撮影することにしました。これもうまくいったので、自宅では撮影していなかったM51も撮ることにしました。
 
 撮影中、茂木さんのHPを覗いてみると、掲示板に木村氏が撮影したポイマンスキー彗星のきれいな画像があるではありませんか。今朝、神津牧場まで出かけたとのことです。こんなにきれいなんだったら、やっぱり狙いたくなってきます。調べてみると、翌朝のポイマンスキー彗星はM12とほぼ同じ位置から昇ってきます。ドーム内でその位置を確認すると、母屋のかげになってしまいそうです。空は相変わらずぼんやり。遠くまでわざわざ出かける気力は湧いてきませんし、今から仮眠しても起きられそうにありません。そこで、RGBのフラットを撮影などをして時間を過ごし、自宅近くで撮影することにしました。
NGC2903
NGC2903
M51(子持ち銀河)
M51(子持ち銀河)
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