望遠鏡の選び方 〜初心者向きタイプは〜(第13回 4月2週)

  新学期を迎え、期待に胸を膨らませている方も多いかと思います。中には望遠鏡を手にしたいとお考えの方がいらっしゃるかもしれません。今回はそんな場合の望遠鏡選びのポイントについてです。
 まず、望遠鏡の種類ですが、レンズで光を集める屈折式と鏡で集める反射式の二つがあります。レンズの直径が5〜8cmくらいの物はほとんど屈折式で、値段も安い物で2,3万円、三脚やアクセサリー付きで十数万円ほどといったところです。反射式は鏡の直径が10cmくらいあっても屈折式と同じような値段なので割安ですが、鏡の向きが狂いやすく、扱いも多少面倒です。そのため、初めての場合は屈折式がおすすめです。最近はレンズと鏡を組み合わせたシュミットカセグレン式というタイプの望遠鏡もよく見かけるようになりました。これはアメリカで大ヒットし、日本にも輸入されるようになったものです。
 次に一番気になる倍率ですが、これにはあまりこだわらない方がいいでしょう。というのは目でのぞく部分のレンズ(接眼レンズ あるいは アイピース といいます)を変えてやることで倍率は変化させることができるからです。ただ、あまり倍率を高くしても像が暗くなったりちょっとの風で揺れたりして、かえって見づらくなってしまいます。それより、望遠鏡の見え方はレンズや鏡の大きさ(口径)の方が重要です。口径が大きいほど細かいところまで見分ける能力や淡い光を集める能力が高くなるのです。
 最後に望遠鏡を支える台ですが、これはなるべくしっかりした物にしましょう。そうでないとぐらぐら揺れてしまい、せっかくの性能を生かすことができません。中には赤道儀式といって天体の動きにあわせて望遠鏡が動かせるタイプの物もあります。また、コンピュータが指定した天体の方向に自動的に合わせてくれる物まで販売されるようになりましたが、当然値段も高めになってしまいます。

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