2001.01 Meade LX-200-25が入院 ぐんま天文台での観測が本格化 

12月の後半は天気も良く、「観測シーズン突入!!」という感じでした。ただ、学部の4年生も観測を続けているので、望遠鏡の占有時間は限られてしまいます。対象天体の関係から院生よりも学部生優先のプログラムとなりました。しかしながら、いざ我々の割り当てられた晩になるとどうも天気が思わしくありません。そうこうしているうちに年末年始の休みに入り、月もだんだん大きくなってきてしまいました。
そんなときにさらに追い打ちをかける事態が発生してしまいました。望遠鏡の赤緯モーターが暴走してしまうのです。以前から、自動導入の際に全然違う方向を向いていることがあったのですが、そのときは部屋の中から遠隔操作をおこなうためにハンドコントローラーの接続コードを延ばしていることが原因だろうと考えていました。しかし、今回の症状は電源スイッチを入れたとたんに起きてしまいます。Meadeに問い合わせてみると、「赤緯モーターを制御している基盤にある、二つの可変抵抗を調節することで解消できる場合がある」という返事でした。右下の写真で右の方にある青い板に乗った白く丸い部分です。はじめの位置がわかるように赤いマジックで目印がついています。
早速やってみましたが、なかなかうまくいきません。ほんのわずかな角度だけ回転させるらしいのですが、いったんうまくいったと思っても電源を入れ直すとまた暴走してしまいます。結局、メーカー調整になってしまい、一番の観測シーズンに大きな打撃を受けてしまいました。

だからといって、ただ待っているだけでは満足なデータが得られません。さいわい、院生はみんなぐんま天文台の利用資格を持っているので、占有利用の時間を使って観測をすることになりました。
こうなると、対象天体も一から選び直しです。なにしろ、65cmの望遠鏡が使えるので、今までよりも暗い天体がねらえます。この選定作業のノウハウは、岡崎先生の元にいるからこそ教えていていただける貴重なものだと思います。

こうして1月21日からぐんま天文台での観測が始まりました。V、R、I、時にはBフィルターも加えて順番に撮像していきます。大学でのオート撮影に比べると、1コマ1コマフィルターホイールの回転を行いながらの撮像ははっきり言って面倒です。1コマの積分時間も1〜3分程度なので、その場を離れるわけにもいきません。早く、便利なソフトを購入、あるいは開発していただきたいと願うのはわがままでしょうか。


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