はくちょう座χ(カイ)はミラ型の変光星で、星自体の大気の周期的な脈動(膨張したり収縮したりすること)や、それに伴うスペクトル型の変化によって明るさが大きく変わります。変光星カタログによると変光周期は408日で範囲は3.3等〜14.2等と10等級以上もあります。これは数あるミラ型変光星の中でも最大規模の変光幅です。
極大光度の3.3等というのは1847年に一度記録されただけで、平均的な極大は4.2等〜5.1等程度です。そのはくちょう座χが今3等台に増光し話題を集めています。日本変光星観測者連盟(VSOLJ)メーリングリストに報告されているデータでは7月28日でおよそ3.7等で、1969年以来の明るさです。VSOLJによる今年の極大予報は8月9日。これからさらに増光することが予想され、ひょっとすると過去最大だった1847年の記録を更新する可能性もあります。(AstroArtsのWeb「天文ニュース」より)
そのはくちょう座χ星の様子を撮影してみました。透明度が悪く月明かりも残る中、自宅ドーム内からの撮影なのでかなり見苦しいのですが、近くのη星(3.9等級)よりも明るくなっていることが分かります。
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